笑説「ハイムのひろば」22~IT情報弱者

「笑説ハイムのひろば」は、ハイムで暮らす西野敏彦がホームページ活動を通じて知り合った仲間たちとの日常をそこはかとなく綴ったもので、限りなく事実に近い小説です。
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「アレクサ」を 明日香の息子と 思い込み〜 

この川柳を解説なしで理解できる人が何人いるだろうか?
分かる人の“IT度”はかなりのもの、わからない人は、IT情報には無関心なのかもしれない。

わかる、わからないを分けるポイントは、この「アレクサ」という言葉を聞いた時、直ぐに「ああ、あのことか」と気がつくかどうかの差である。IT時代に生まれ育った人にとっては常識であることが、IT音痴の中高年には全くわからない。

西野敏彦は普段、ホームページ作成講座などを書いていることもあって、IT関連の情報にはそこそこ通じているつもりでいた。ところが、娘たちから情報弱者の烙印を押され赤っ恥をかいてしまったのだ。以下は、娘たちに比べて自分がいかに情報弱者であることを思い知らされた記録である。

さて、西野は少々料理に興味があってテレビのレシピ紹介番組をよく見る。先日も興味深く視ていたところ、最近話題の和田明日香が出ていた。そう、あの平野レミを姑にもち料理本も出版している美人である。

制限時間内に3~4品作ってみせるのだが、平野レミの指導よろしくその手際がとてもいい。で、料理を始めて間もなくして、「アレクサ、〇〇〇の△△△をかけて!」と好きな音楽をかけてと言う。この時のお願いする相手を、西野はてっきり彼女の息子だと思っていた。

「アレクサ」とは洋風の名前で珍しいとは思ったが、最近の若い世代は、洋風の名前に漢字を当てはめる場合も多いので、特に奇異には感じなかった。そして、お気に入りの曲を聴きながら料理を進め完成へと導いていく。何度か見たがいつも同じ様子だった。

キッチンがどうも自宅のような感じだし、撮影もYouTubeの自撮りのように見えたこともあって、ママがお仕事(料理)中に手持無沙汰の息子が近くでうろうろしているものとばかり思っていた。一度見てもらえれば、西野と同じように思う人が多いのではないか。

知らないということは恐ろしいもので、自分の目で見たことを信じていろいろと想像をたくましくするものだ。そう思い込んだまま数カ月が過ぎたある日、情報通の斉田英樹から一通のメールが届いた。内容は、Amazon Echoが半額で買えるという知らせだ。内容は次のようなものだった。

アマゾン・エコーというスマートスピーカーをご存じでしょうか?音声認識技術と人工知能を活用したスピーカーです。(一部省略)

以下はできることの例です。すべての操作は、声で行います。
・音楽再生
・アラーム
・タイマーの設定
・スケジュールの確認
・天気予報
・時刻を聞く
・料理のレシピの表示
・アレクサと雑談
・・・

このメールを見た瞬間、西野の頭の中では何処かの大聖堂の鐘がガランガランと大きく何度も何度も響き渡った!

「アレクサ」がいた!……
これですべてが解かった。
和田明日香は、息子に呼び掛けたのではなく、アマゾンエコーに呼び掛けていたのだ!

西野は、同じような機能を持つ「オッケー・グーグル(OK! GOOGLE)」のことは知っていたが、アマゾンエコー(Amazon Echo)の合言葉が「アレクサ」とは知らなかった。

という訳で娘たちに大笑いされた結果、出来たのが冒頭の川柳である。

ここでもう一句

〜古希過ぎて 知識と暮らし 日々新た〜

蓬城 新

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笑説ハイムのひろば22~HP制作技術の習得

ホームページ「ハイムのひろば」のリニューアルを任されて早や4年が経過した。初めての方は「ハイムのひろば」って何のことだかわからないであろうから、まずそれから説明せねばならない。「ハイムのひろば」とは、川崎市中野島にあるマンション・新多摩川ハイムの管理組合が所有するウェブサイト(ホームページ)のことである。約1年の準備期間を経て2018年4月にリニューアル・オープンした。、

私は西野敏彦。まだ現役であった50歳を直前に控えた頃、たまたま旅行で訪れた英国のカントリーサイド・コッツウォルズに魅せられて、その感動を何かの形で残したい、他人に伝えたいと思ったことがきっかけであった。当時はパソコンが普及し始めた頃で、この種のマシーンにも興味があった私は、世界で初めて開発・販売されたラップトップ・コンピューター・東芝ダイナブックを予約して手に入れた。

当初は、画期的な技術に驚きながらも麻雀ゲームなどで遊ぶだけで特別に生産的なことしている訳ではなかった。それでも暫くしてワープロや表計算ソフトに惹かれて行き、急速にのめり込んでいった。そして、コンピュータに対する私の興味を決定的にしたのは、インターネット時代の幕開けだった。こんなに小さなマシーンから世界中を覗くことができるということに大きな興奮を覚えた。

手に入れたPCを使って初めて作った旅行記が、運よく旅行関係の雑誌で紹介された。まだ応募者も多くなかったのであろうが、気をよくした私は、次々とテーマを変えて創作に勤しんだ。コンテストに応募しては賞をもらって悦に入ってのだ。商品の中には高価だったPhotoshopなどのソフトも含まれており、それがますます私の興味に拍車をかけることになっていった。

 

 

 

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