「北米大陸横断道路ルート66単独ドライブ」9
<サンタ・フェ:ニューメキシコ州>
翌朝、9時出発。しばらくルート66を走行したが、道が狭く迂回も多く、時間を食って距離が稼げない。途中から高速道路インターステイト40号に戻り、4時間程でサンタフェ「Santa Fe」に着いた。30年前に宮沢リエがヌードの写真集を出した町だ。雨の少ない気候も緑に囲まれた環境もすばらしく、アートの街として多くの芸術家が移り住み、アメリカでも一番人気の観光の町である。全ての建物は木とレンガで出来た外壁を赤土で覆い、暖かみと角のないシルエットが街の雰囲気を優しく感じさせた。「これがアドビ建築:Adobeだ」。人口は約6万人。
ガイドブックで目星をつけた1泊100ドルのホテルの玄関に車を止めた。ボーイが二人で迎えて車を預かった。美女が二人並ぶフロントに案内され、予約なしでも笑顔で迎えられた。建物内も高級感があってなかなかいいホテルだ。クレジットカードを出しながら料金を聞いた。350ドル+タックス。「いけね〜、このホテルじゃない」レンタルの小型カーナビは町中に入ると必ず狂う。いまさら間違えたとは云えず、笑顔で「good!」内心「痛い!」。自腹でこんな高額料金は経験ない。ホテルの壁や家具もブロンドの木製で調和され、さすがグレードが高く、ゆったり癒される空間だった。
街はちょうどジャズフェスティバルの最中で賑わい、ホールのジャズコンサートやブルースのライブハウスも巡り、久々深酒をしてしまった。音楽とアートをたっぷり堪能した満足感と、ふかふかのキングサイズベッドで優雅に熟睡した。