映画「はちどり」(韓国2019年)を観てのツブヤキ その2。

七月、まだ梅雨でした。映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を観に映画館へ行ったのですが上映予定時間があわず、かわりにフッと観た作品が「はちどり」でした。

「はちどり」は2019年韓国公開の映画です。2019年と言えば「パラサイト 半地下の家族」と同じ年になります。
「パラサイト~」はアカデミー賞受賞作品ですので観られた方も少なくはないと思います。様々な意味で好き嫌いのわかれる作品かもしれません。

「はちどり」は韓国国内で「パラサイト~」に次ぐ興行成績だった作品です。1994年が舞台です。主人公の14歳の女子中学生を透して見た韓国社会(日常)を描いています。

ソウル五輪が確か1988年、80年代のニュースで私の記憶にあるのはソウル市内の大手百貨店の建物が崩落したのを今でも覚えています。凄い光景だった。
韓国は当時、軍事政権下でした。そこから徐々に民主化されていったことを思い出しました。まだ、民主化されて30年あまりなんだとあらためて思いました。

その頃の94年を生き日常を過ごす女子中学生(中学二年生)の眼から観た家族、友人、学校、大人などを描いています。

映画のはじめの方は主人公の目線での物語で進みます。終盤に近くにしたがい、ひとりの女子中学生の目線と言うのではなく普遍的な「何か」を映画を観る者に感じさせるようになります。不思議な作品です。

主人公の女子中学生の後ろ姿の映像が多いです。この後ろ姿で語られていることは何?かしら、気になりますね。

また主人公の母親のカットが印象的です。この画がカットが示す意味は?気になりますね。

主人公、友人、母、姉、クラスメイト、彼氏の母、塾の先生、その先生の母、など女性が多く出てきます。韓国社会の中での女性のことを描いた映画でもあります。

1994年当時、韓国はすでに日常はハングルのはずと思うのですが、女子中学生が学習塾以外に漢文塾(漢詩)に普通に通っている。韓国文化の底に流れる「何か」を感じられます。

題名の「はちどり」も不思議ですね。はちどりは世界で一番小さな「鳥」です。「鳥」なのに花の蜜を吸います。
そして、小さな体で1秒間に80回も羽ばたく小さな「鳥」です。でも決して、か弱くない。
映画を見終わったあとに、この題名がなんとなくじんわりと解ってきます。

その3へ、つづく~。

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