雨の呼び名③~夏の雨
雨に関する言葉で夏と聞いて誰もがすぐに思いつくのは「夕立」ですよね。夕立という現象は、気象学的には驟雨、にわか雨、雷雨、集中豪雨といった現象にあたり「夕立」という独立した現象があるわけではない。ただ、通常の驟雨などに比べて発生する時間帯などが特徴的で、一般的によく知られているため、日本では「夕立」という用語を気象学でも(特に天気予報で)用いるのだそうです。
夏の雨 | |
青葉雨 翠雨(すいう) 緑雨 |
初夏に降る雨。青葉をつややかに見せることが由来。 |
瑞雨(ずいう) 穀雨(こくう) 甘雨(かんう) |
夏に穀物や草木を潤す恵みの雨。穀雨は二十四節気のひとつで種まきや田植えの時に降る雨の意。また春の終わりの時期とされ次の立夏からは夏の季節。 |
喜雨(きう) 雨喜び(あまよろこび) 慈雨(じう) |
夏の日照りが続いた後に降る喜びの雨。雨喜びはひでり続きに雨が降ったのを喜び、仕事を休んで祝うこと。 |
夕立(ゆうだち) 白雨(はくう) |
夏の夕方に降る激しい雨。現象としては、急に発達した積乱雲によりにわか雨を降らせ、雷、突風、雹などを伴うことがあるもの。時期は、梅雨明け頃から秋雨が始まるころまでで、夏の晴れが多い時期に発生するものを指す。 |
洗車雨(せんしゃう) | 七夕の前日の7月6日に降る雨。彦星(牽牛)が織姫に会う為、牛車を洗う水が雨になると言われています。 |
洒涙雨(さいるいう) | 七夕当日の7月7日に降る雨。「織姫と彦星が分かれた後に流す寂しさの涙」、あるいは「会う事ができずに流す悲しみの涙」とも言われます。 |
御山洗(おやまあらい) | 富士閉山の旧暦7月26日に降る雨。多くの登山者で汚れた富士を洗い清める雨のこと。 |
半夏雨(はんげあめ) | 夏至から11日目の半夏生(はんげしょう)に降る雨です。 |
~つづく~
(八咫烏)