「北米大陸横断道路ルート66単独ドライブ」3
<7月13日:出発地のシカゴ・オヘア国際空港着>
海のように広いミシガン湖の南西岸に位置するイリノイ州シカゴは、経済や金融でニューヨークに次ぐ大都会である。摩天楼、海のような湖、シカゴ川、鉄道、航空、海運の拠点として重要な存在である。観光としても美しい街で、文化芸術、音楽を楽しむにもお薦めできる。
私の旅は主に若者が利用するゲストハウスを利用する。ドミトリーで2段ベッドが並ぶ男女別(原則だが)の部屋がいくつもあるホステルだ。(一泊1500〜2500円)状況によっては男女混合の時もある。欧州のゲストハウスでは下段が私で上段が若い女性の時が何度もあった。宿泊客は20〜40代がほとんどだが、私のような当時60代の親父も問題なく泊まれる。そして若者との交流は自分の歳を忘れさせ、40年前の学生時代に一人で欧州を貧乏旅行した頃を思い出させた。ネット環境(wifi)の完備で着いたその日から日本の我が店(化粧品店)とメールやテレビ電話が無料で使えた。私の旅には常に仕事持参であるからネット環境は欠かせない。一日数回日本と連絡を取り指示を与える。メールとSkype(スカイプ:無料のテレビ電話)がその手段だった。
3日目の朝、レンタカーをピックアップ。車は韓国製(ヒュンダイ)のコンパクトカー。19日間のレンタル料金は、シカゴ〜LA〜シスコ〜終着シアトルでの乗り捨て(ドロップオフ)費用も入れて驚きの12万円。米国は超安い!欧州でのバイクレンタルと比べて半額以下だ。(欧州をバイクでツーリングしたい方、情報を差し上げますよ。夏の欧州ツーリングは最高だぜ!)
当然左ハンドル右側通行。交差点では赤でも右折可能。スクールバス優先。いろいろな規則は勉強して来た。しかし高速道路のスピードに慣れるのに少し時間を有した。町から外に出ると州や道路によって制限時速は違うが、高速はおおよそ70~75マイル。実際は皆80マイル(130km)くらいで走っている。借りたコンパクトカーではハンドルがぶれる。しっかりグリップしていなければ一瞬で路肩に突っ込む。そんな運転を毎日5~7時間以上続けるのは神経を使った。
走ったコースは掲載の地図にマークした。参照しながら読んで頂くと幸いだ。
それぞれの道、国立公園、街、村、都会での観光や人々との出会いはとても刺激的で、日本での私の日常がいかに平穏で堅実主義であったか、安堵と反省の旅であった。
~つづく~
東賢太郎