野口英世最期の地アクラ訪問記(2)

3.アクラへの道のり

日本から、アクラへの直行便はない。ヨーロッパのロンドン、アムステルダム、ローマ、または、エジプトのカイロ、中東のドバイなどへ行き、そこからアクラへ行く飛行機に乗り換えることとなる。私たちは、最近非常に評判の良いエミレーツ航空を利用することにした(実際、この選択は良かった)。航空料金は、エコノミークラス往復の格安航空券で、約16万円。エミレーツ航空は、ドバイの航空会社で、関西国際空港に乗り入れている(残念ながら、成田空港には乗り入れていない)。

11月20日夜、我々は、羽田から関空に国内線(日本航空とエミレーツ航空のコードシェア便で、機材は日本航空)で飛び、関空でエミレーツ航空機に乗り込んだ。関空から11時間20分で、ドバイに着き、ドバイで2時間の待ち合わせの後、アクラへ直行する飛行機に乗り換える。ドバイからアクラまでの所要時間は9時間。乗り継ぎ時間も含めると、羽田を出てから、アクラへ到着するまでに、合計26時間もかかった(ただし、往きは向かい風となったジェット気流が、帰りは追い風となるため、帰りの飛行時間は4時間短縮される)。

このように、アフリカは日本から行くと、とても遠い。しかし、アフリカを中心とした地図を見ると、アフリカからヨーロッパやアメリカ大陸は、ひとっ飛びの距離である。アフリカがヨーロッパの植民地となったことも、アメリカ大陸への奴隷の供給基地となったことも、アフリカを中心に見るとよく理解できる。

 

4.アクラというところ

アクラは、ギニア湾(大西洋)に面しているため、北緯5度とほぼ赤道直下にあるにもかかわらず、最高気温は35℃位である。経度はほぼ0度、つまりロンドンのほぼ真南にある(ちなみに、緯度・経度ともにゼロとなる地点は、ギニア湾の中にある)。筆者は、赤道直下の地域をあちこち訪問した経験があるので、気候はほぼ予想した通りであった。予想外であったのは、ハマターンと呼ばれる砂の微粒子が季節風に乗ってやってきて、これが空を覆っていて、すっきりとした晴れにならない点。まだ、本格的なハマターンのシーズンには入っていないものの、夕方になると目じりがジャリジャリしてくるのを感じる。

ガーナ人は、肌が真っ黒で、体はがっちりしている。道路は、予想外に整備されているものの、公共の交通機関がないため、通勤時間には激しい交通渋滞に見舞われる。そうした渋滞の合間を、物売りが実にさまざまなものを売りに来る。新聞・雑誌、スナック、水、果物、ベルト、時計、シャツなどなど。大渋滞している道路は、たちまち「商店街」に様変わり。どの程度売れるのかわからないが、炎天下、商品を頭の上に載せて売り歩くのには、相当な体力が必要だろう。空港からアクラの市街地に入ると、いきなりこうした「異国情緒」たっぷりの風景に出会い、つくづく異なる国に来たということを実感した。

 

写真1 渋滞すると道路が商店に

 

エッセイスト 齋藤英雄

野口英世最期の地アクラ訪問記(3)へ続く

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