シンゴ旅日記インド編4 アパートの配管工事の巻

日曜日の夜にバスルームの配管が水漏れを起こしました。私、メーカー勤務ですのでトラブルには驚きません。

たしか前任者の工具があったはずとメイドの部屋の棚を探しました。あった、あった、でもペンチが赤く錆びていてハンマーでたたいてもウンとも動きません。

他の工具はネジ回しだけで配管外せる工具らしきものがありません。どうする、どうする。そうだアパートにメンテマンが居ると聞いていました。

アパートの内線電話で守衛に電話しました。

『メンテナンスの電話番号教えて!!』

すると電話の向こうから、『”#$%&’()%&)』

相手はこれを繰り返してきます。私はゆっくりと話しました。

『メンテナンス、ファット イズ テレホン、ナンバー』

『$”# ツゥ ゼロ ワン &’()』

『201』だけ聞こえました。

電話しました。

誰も出ません。

水が漏れて壁をどんどん濡らし伝わり降りてきています。落ち着いて元栓探しました。

あった。

急いで元栓を閉めました。水漏れは一応止まりました。

でもこのバスルームは使えません。こういう時には部屋数多いアパートは便利です。他の部屋のバスルームでシャワー浴びて、その日は寝ました。

翌朝、生活応援してくれる運転手に現場を見せました。会社から帰ってからアパートのメンテナンスに修理してもらおうと私が言いました。そしてそのまま会社に送ってもらいました。

会社に着くと運転手が言いました。

『業者に依頼しました。あと1時間でアパート来ると言ってます。』

あれっ、夜業者を呼ぼうとは言ったけど、今すぐとは指示していないのに。

前任者がアパートにメンテナンスマンが居ると言っていたことを思いだしました。

運転手  :『いいえ、丹羽さん、今はシステム変わって、アパートの契約する業者が修理します。私はその業者をよく知っているので電話をしました』

私        :『本当?』

総務担当のスタッフに確認をもとめました。

スタッフ : 『丹羽さん、アパートの外回りはアパートの責任ですが、部屋の中は個人負担です。今日、銀行に用事があるので、まずアパートへ一緒に行きましょう。』

3人でアパートへ行きました。私はメンテナンスがあるクラブハウスへ行くよう運転手に指示しました。

その途中で運転手が言いました。

運転手  『丹羽さん、二つの方法があります。アパートのクラブハウスのメンテナンスに頼んで、調べてもらい、それから業者を呼ぶか、直接指定業者に来てもらうかです。私が呼んだ指定業者はもうこのアパートに来てます。』

運転手が業者と組んでいるのではないかとの考えが頭をよぎりました。

総務スタッフとクラブハウスに行ったのですが、月曜日は休館でした。結局腹をくくって運転手の業者に依頼することにしました。

しばらくして一人の作業者が来ました。

サンダル履きです。運転手と親しげに会話してます。手にごく普通のスパナーと配管用スパナーをぶら下げているだけです。

汚れた足で洗面所の流しに上って行きます。配管(Φ10mm、長さ30センチくらいの既製品のフレキシブルパイプ)を外しました。

運転手と外に新品を買いに行って来るといいます。すぐ近くだといいます。

二人を待つ間に私はスタッフにティーパックの緑茶を入れてあげました。スタッフに「日本の茶は味がないでしょう」とか言って会話してますが、出て行った二人が気になります。

しばらくして二人が帰って来ました。

運転手  『今までのは短くて余裕がないから水が漏れたのです。今度は長いものに取り替えます。』

古いものと新しい物を比べると確かに長さが違います。

高くつかないかなあ、と内心心配する私です。

作業が終わって代金を聞きました。なんと約520円(配管購入代220円、作業費300円)でした。配管の購入代金の領収書もあります。

運転手にお金を渡すと配管代を引いて作業費の300円を業者に渡していました。

運転手がピンはねするにしても220円の中でするでしょうか?

この配管修理代金にはこの工事とは別に他の部屋のトイレの給水タンクへの詰まり掃除代も含まれています。

私が学生時代に浴槽設備会社でバイトしていた時、空焚きした家で浴槽とバーナーをつなぐゴムパイプ替えに行ったとき確か3千円でしたよ。作業費だけで。

インドの生活水準、物価水準の一端を垣間見た気がします。

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