金婚式を記念してエーゲ海・アドリア海の旅(その5)
(令和元年 10 月 29 日~11 月 4 日)
秋のエーゲ海・アドレア海 クルーズ体験記
★12 月 3 日(火) カタコロン(ギリシャ)11:00 入港
<バーリからカタコロンまでの距離は:310 海里>
MSCマグニフィカ号のデッキ5のロビーにはA3版の「Daily program」が準備されていた。各国語に翻訳され、日本語版もあった。その他に添乗員が作成した「通信」が毎朝、キャビンに配 布されてくる。3 名の添乗員の仕事も大変なようだ。
クルーズプラネット新聞が配布されていた。船に乗っていると日本や世界情勢がつかめないので、知らせてくれる手製の新聞だ。
それを抜粋すると:
① 米、対EU関税の拡大を検討 WTO、エアバス問題
② 中国、米香港人権法に対抗措置
③ 北朝鮮がミサイル発射台増設 新たな軍事挑戦準備か
④ ジャパンライフで「政府資料」桜を見る会
⑤ 野村HD:奥田社長が新社長に、8 年ぶり交代
等々 13 の見出しの内容は全て出所は yahoo Japan ニュースだった。
当方もスマホを持参していたが、船の Wifi 利用料が高額なのでスマホは専ら写真撮影用に利用した。
ギリシャに入国したので、時差の 1 時間を調整した。(1 時間進めた)
☆コーヒーブレイク
〇ギリシャ共和国(Hellenic Republic(Greece)
・国土は 13 万 195km²(日本の約 3 分の 1)。首都アテネのあるアッティカ地方、イオニア海に浮かぶ島々と中西部、テッサロニキを中心としたマケドニア・トラキア地方、ペロポネソス半島とエーゲ海に浮かぶ島々(国土の 約20%)からなっている。最大の島はクレタ島で兵庫県とほぼ同じ広さである。 ・人口は、約 1080 万人(2015 年)人口の 3 分の1の約 1,360 慢人が首都圏のアテネに住んでいる。 ・通貨は、ユーロ(1 ユーロ=約 13 円) ・経済危機 2010 年初頭以降、経済危機に陥り、EU 内でお荷物になっている。 〇アテネ=首都。世界でもっとも古い年の一つで約3,400年の歴史 がある。古代は強力な都市国家であった。 ・都市圏の人口:アテネ首都圏の人口は約 3、700,000 人でEU 内では 7 番目に大きい。圏内には多くの古代遺跡がある。代表的なものには 「パルテノン神殿。また、アテネにはローマ帝国支配下のギリシャや東ローマ帝国の遺跡、オスマン帝国の遺跡も存在する。アテネには「アテナイのアクロポリス」と中世の「ダフニ修道院」の2つの世界遺産がある。 ・近代オリンピックが、その 108 年後アテネ。オリンピック(2004) が開催された。 |
☆カタコロンはアンドレアス湾にある小さな海辺のまちで、ここから 35 キロ程の距離に「古代オリンピック」の遺跡があり、大型のクルーズ船が毎日のように停泊する。
ここは外国からの観光客で賑わっているので土産物の種類は多い。お勧めはオリーブのきの工芸品やギリシャ産オリーブオイルなどの食料品類。
☆オリンピア半日観光(世界遺産)に参加した。
オリンピアはギリシャ・ペロポ二ソス半島にある古代ギリシャの都市でオリンピック発祥の地である。ゼウスに捧げる祭典から始まった古代オリンピック地は、2つの川に挟まれた山間の聖地で松やオリーブの木が多い豊かな緑と穏やかな風景に囲まれた古代遺跡である。1989 年には世界遺産として登録されている。
古代オリンピック第 1 回大会が開かれたのは紀元前 776 年で、4 年に一度、夏至の後の満月の
日から 5 日間に亘って行われた。参加基準は厳しく、刑罰経験のないポリスの市民の男子で 10 か
月の訓練後にオリンピアでの 1 か月の合同訓練で認定されたものだけが参加でした。種目は多い時は 21 種目あり、短距離走、レスリング、5 種競技、戦車、競馬などであった。
女性、子供、奴隷は入れないのに、観客は 20 万人もいた。種目の優勝者にはオリーブの冠が与えられ、詩人や彫刻家が作品を通して参加者を称えた。ところが、紀元前 5 世紀に絶頂期を迎えたオリンピックだが、393 年を最後に異教徒のお祭りだとしてローマ皇帝により廃止されてしまった。その 1,500 年後の 1896 年に近代オリンピックとして復活した。
わがまま放題のネロ皇帝はオリンピックを観戦するのが何よりも楽しみだったらしい。
グラディオス川を渡って遺跡に入ると、体育館や格闘技場、宿泊施設などを取り囲むように関連施設跡が残っている。聖域に祀られているのは、ゼウスとその妻のヘラ。近くにはオリンピック遺跡内で発掘された品々が展示されている。
☆ゼウス神殿
紀元前 456 年に完成した長さ 64m、幅 28mの神殿、6 世紀に起こった地震により破壊されたままである。
☆ヘラ神殿
紀元前 600 ゴロに建造された最古のドリス式神殿。はじめはゼウスと共に祀られていた。オリンピックの聖火の採火ヲ行う場所として有名だ。聖火の第 1 走者はギリシャ人で、2 人目が主催都市の人らしい。2020 東京オリンピックの聖火は此処で起こされる(太陽光を集光して発火さす)。
☆スタジアム
スタジアムへの通路だったアーケイドの一部が残っている。紀元前 4 世紀ごろに作られた、トラックの長さは 192m、幅 30m、楕円形の用にはなってなかった。初期には北にあるクロニオンの丘ノ斜面が観客席だった。
☆ オ リ ン ピ ア 考 古 学 博 物 館 に は 発 掘 さ れ た 多 く の 像 が 収 納 さ れ て い た 。
夜 第 1 回目のエレガント・フォーマルナイトがあった。背広にネクタイを締めて出席したが、思っていた程ではなかった。何しろ乗客数が多いので、船長の隣で食事をするなどのイベントは無 く、いつも通りだった。男性はノーネクタイの人もいたが、女性は思い思いの服を召していた。
予定通り、17:00 に船はカタコロン出港した。
夕食を済ませて 21:30 からデッキ6・7のロイヤル・シアターでアダムスファミリーの主催のアクロバットやダンスなどを見物した。アクロバットは見応えがあった。
小原一浩(おはら かずひろ)
1939 年大阪生まれ。
「NPO 法人ふれ愛さやま」事務局長
大学卒業後、メーカーに勤務し、インドネシア、大阪、東京、名古屋、滋賀県守山市での勤務を経て1999年定年退職。その後NPO 法人ふれ愛さやま、訪問介護事業所などを設立。大阪狭山市議会議員を2011年から2 期 8 年務める。
『人と違った生き方を!』(文芸社 2019 年)など5冊の著書がある。