追憶のオランダ(5)ロッテルダムマラソン
マラソンは今や世界中人気のある競技の一つで、いろいろな都市で大々的な国際マラソンが開催されるようになりました。そのなかでも毎年4月の週末にロンドン・ボストンと相前後して開催されるのがロッテルダムマラソンです。オランダは国中非常に起伏が少なく、そのためかいいタイムが出やすいという言わば高速コースとして有名です。過去に何度も世界最高の記録が出ています。
日本人選手はと言えば、過去に男女あわせて5人もの選手が優勝しています。
そのコースはロッテルダム市庁舎をスタート・ゴール地点とした市内をめぐる循環コースで、私が住んでいた所は、マラソンで最も面白いといわれるコースの35km地点を少し過ぎたあたりのすぐ近くで、毎年欠かさず沿道まで応援に駆けつけていました。私がいた期間には残念ながら日本人選手の優勝者は出ませんでしたが、懸命に応援をしたことを思い出します。
オランダの4月は、まだ肌寒い日が多く、沿道でじっと選手たちが走ってくるのを待っているのはかなり厳しいものがありました。風は冷たく、ジッとしていると足から冷えてくる。近隣に住む日本人も皆日の丸の小旗を手作りして、選手が通り過ぎると盛んにうち振ります。急に愛国心をくすぐられるようで、小さな子供たちも親と一緒に黄色い声を張り上げて応援する様子は見ているものにも非常に微笑ましいものです。そういう私も、滅多に出さない大声をはりあげていました。ロッテルダム日本人学校の生徒たちも教師たちと一緒に応援に来て盛んに応援していました。因みに、今年は先日7日に行われました。