手拭いの暖簾(22)わらびとふき
わらびの手拭い。これが暖簾に手拭いを吊るすこととなった一枚です。
その季節には眺めていたい!人さまにも見て頂きたいほどの素敵な色と図柄です。その中にふきも入っています。ふきだけのもう一枚を見つけました。緑色がやさしい柔らかそうなふき。きゃらぶきともう一つはちりめんじゃこを入れてふきの葉の佃煮にすれば美味しいだろうと食い気が先に立って買い求めました。
この暖簾が吊り下がっている頃は大抵この二つを作っています。
2017年7月初めに釧路に旅行しました。釧路空港に降り立った時大きな蕗に気が付きました。蛙が傘にさしているあの絵の蕗です。
3泊4日の旅の目的も忘れて嬉しくなりました。初めて見たのです。“ラワンブキ”というそうです。
そして老舗の画材屋で富貴紙(ふきがみ)という漉き紙に出会いました。大蕗を食品に加工した後の蕗の皮を漉いて和紙にしたものです。
薄い落ち着いた緑色でところどころ蕗の繊維が浮き出ています。暖かい感じのする紙でした。勿論買い求めて後日フランス額装に作り上げました。蕗そのものも加工して売られているとのことはあとで知りました。
食いしん坊にはちょっと残念なことでした。色々収穫の多い旅でした。